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ムーヴィーズ・フロム・マース呑気な映画、テレビ系ぼやきサイト

ボーン・アイデンティティICS

記憶喪失となった狙撃者。
そうその狙撃者記憶を取り戻そうとする旅を描いた
どちらかと言えば古典的な物語だ。
ただこの映画の画像的な部分での表現は
目に慣れた表現でのヨーロッパを処理しているため、
大資本の米国映画の悪い部分が
いくらか消えているところがよさの一つともいえる。
過去(20から30年前)のニューヨークを主体にした映画!
そのような趣があり、まあまあ好感が持てる感じはある。
主人公のマット・デイモンはアクの強い役者ではないので
パッと見た感じは主演というには、ちょっと物足りなさを感じる。
逆に主人公がこの世には存在しないことになっている
狙撃者であり、かつ、過去を失っているという存在感のなさが
(登場人物としては目立つ人間であることは本来おかしい。)
この作品を逆にテレビサイズで見た場合に
作品を引き立たせることに成功させているようだ。
ただしDVDの種類や出た時期にもよるのかもしれないが
途中スペイン語かポルトガル語で会話をしているシーンに
日本語で見ていると字幕が出ない!という致命的な欠陥が。
そう、その部分は本当にいただけない感じがする。
しかし展開の速さや思いがけない出会いなど
ちょっとしたロード・ムーヴィとしても成り立つものがあり、
案外悪くはない感じがすることは確かだ。
ただ全体としてなんとなく
「これはどこかで見たシーンではないのかな?」
と感じさせるものが・・・・・・
そうそれでイマイチな雰囲気をもたらしていることも事実だ。
助演の女優は結構ミステリアスな雰囲気を持つ部分があり、
 それがヨーロッパでの出来事であるという部分に
説得力を持たせていることは間違いない。
主人公を追いかけるCIA側には
本当にありがちな部分ばかり目立ち、
この辺りなんとかならないのか?
という大きな穴を感じてしまう。
とにかくCIA職員というものの存在を演ずる役者が、
そう、あまりにもパターンにはまってしまっていることが
この手の映画の魅力をオミットしていることは間違いない。
ダイ・ハードの1本目にあったような
意外性のある登場人物がいない!
そう、そのことがこの作品の大きな欠点になっている。
ストーリーはよく練られており、
さすがベストセラー小説といった趣があるが、
残念ながらキャスティングのミスが・・・・・
そのためにかなりの部分を台無しにしている。
過去のスパイ映画その他のアクション映画を見ていない人
そうそういう人にとっては最高!の1本かもしれないが、
ある程度見ている人には、
テレビサイズで廉価版のDVDでみる以外では・・・・・
一気に最後まで見るのはちょっとつらいかな・・・・・・・・。
まあ疲れて何もする気がないが
スピード感のあるアクションものを見たいときには最高です。
助演の女優さんに魅力を感じるか感じないかが
この映画を好きになるかならないかの分かれ目
そう、本当に全体でどう感じるかが・・・・・・
うーむ、果たして・・・そうなのかもしれない。